犬の情報を調べすぎて疲れた話|正解はひとつじゃない

子犬をお迎えしてからの数か月、私は毎日のように何かを検索していました。「子犬 ケージ 出す タイミング」「トイレ 覚えない」「夜泣き 改善方法」——たぶん、同じことを何度も調べていたと思います。

情報はいくらでも出てきます。ブログ、YouTube、SNS。「これが正解!」「こうしましょう!」「トレーナーが教えます!」

でも、調べれば調べるほど、しんどくなっていきました。

今回は、そんな時期のことを書いてみます。


「最初の1週間はケージから出さない方がいい」で悩んだ話

お迎えして最初にぶつかったのが、これでした。

調べると、こう書かれています。少し遊んだりトイレトレーニングのために出すのはいいけれど、新しい環境に慣れさせるため、睡眠時間を確保するために、1週間ほどはあまりケージから出さない方がいいと。

当時は在宅ワークだったので、仕事中はケージで過ごしてもらっていました。でも、クゥーンクゥーンと鳴いたり、ケージの中でそわそわしていたり。

出してあげたい。でも、本当に出していいのかな。1週間はダメなのかな——。

結局、1日目の途中で出しました

仕事中だったので、椅子に座ったまま、足の上で上着に包んで抱っこしていました。

すると、爆睡。

あの寝方を見て思いました。無理にケージで過ごさせるより、こっちの方がずっと安心して眠れていたんじゃないか、と。

「ネットで調べたらこう書いてあったから」とケージに入れっぱなしにしていた方が、この子にとってはストレスだったのかもしれません。今ではそう思っています。

ただ、ケージに入れると吠えるようにはなりました

正直に書いておくと、うまくいったことばかりではありません。

長時間の留守番はさせませんでしたが、スーパーへの買い出し、料理中、お風呂に入るときなど、ずっと見ていられないときはケージに入れていました。

そのときの吠えようが、なかなかのものでした。

普段はほとんど吠えない子です。でもキッチンにいる、お風呂に入っている——気配は感じるのにケージに入れられている、というときだけは、しっかり吠えていました。

「初日からケージで過ごさせなかったから、ケージ嫌いにさせてしまったかな」と、早々にしつけの失敗を心配したのを覚えています。


一番しんどかったのは、トイレでした

以前の記事に「その子がおしっこする場所にトイレを置いたら失敗しなくなった」と書きました。でも、その考えに至るまでには、それなりの道のりがありました。

足裏が、ぴちゃっ

何度もラグマットにおしっこをしてしまって。

歩いていたら、足の裏がぴちゃっ……となって、「またかぁ……」と。あの感触を知っている方は、たぶん今うなずいていると思います。

調べた通りにやっていたのに

トイレについても、もちろん調べました。ケージの中にトイレを置いて覚えさせる方がいいと書かれています。しかも、お迎え初日はケージの中のトイレで成功していました。

だから、トレーニングを頑張ればできるようになると思っていたんです。

でも実際は、ケージで過ごさせることを徹底しきれず、日中の仕事中はリビングの一部でフリーにしていました。そのあいだに、おしっこ。

ラグマットを洗濯して、フローリングを掃除して、また洗濯して——この繰り返しで、精神的にしんどくなってしまった時期があります。

臨機応変にしたら、あっさり解決した

そんな経験を経て、よく失敗してしまうベランダの出入り口にトイレトレーを置いてみました。

それ以降、そこでできるようになりました。

「トイレはケージの中に置いて覚えさせた方がいい」という検索結果にこだわらず、臨機応変に対応したこと。あれで私は救われたと思っています。

ちなみに、そこにたどり着くまでには「しつけ教室に連れて行こうか」とも考えていました。通いの教室か、数日お泊まりの教室か、生後何か月までに行くべきか——そんなことも一通り調べていた時期です。


イライラしている自分が、嫌になった

ここが、この記事で一番書いておきたかったことかもしれません。

何度もラグマットにおしっこをされたとき。こんなに可愛い子で、まだ赤ちゃんなのも分かっているのに、イライラしてしまう自分が嫌になりました。

どんどん自分に余裕がなくなっていくのを感じていました。

だから、「こうすべき」という考え方にとらわれないようにしようと決めました。飼い主側がストレスを溜めすぎるのも、良くないことだと思ったからです。

今振り返ると、当時は犬友達が全然いなかったことも大きかったと思います。相談できる人がいなくて、ネットの検索結果しか頼れるものがなかったんです。


調べて、本当によかったこともある

ここまで書くと「検索なんてするな」という話に見えるかもしれませんが、そうではありません。調べたおかげで助かったこともあります。

ワクチン接種が完了するまでお散歩ができないことは、ペットショップで説明を受けて知っていました。でも、お散歩ができるようになるまでの間、抱っこで外に出て外の環境に慣れさせた方がいいというのは、調べて初めて知ったことです。

それを知ってから、スリングに入れて近所をのんびり歩くようにしました。ちょうど桜の季節だったので、プチお花見もしました。

外の香りを嗅いで、街の音を聞いて。そのおかげか、初めてのお散歩のときも、そんなに外を怖がっていなかったと思います。

これは、調べなければ知らないままでした。


「これが正解!」情報と、どう付き合うか

知識としてたくさんの情報を知っておくのは、良いことだと思います。選択肢が増えるからです。

ただ、犬種やその子の性格によって、臨機応変に対応する必要もあると感じています。

だから個人的には、「できるまで頑張りましょう!」という情報だけでなく、「できない場合の妥協策」や「これくらいまでできたらOK」という情報がもっとあればいいのに、と思っています。

うまくいかないとき、いちばん追い詰められるのは「正解が一つしかない」と思い込んでいるときなので。


しつけについて、思っていること

これは私見なので、違う考え方の方もいると思います。

しつけは、犬が過ごしやすくなるため、そして人間が飼いやすくなるためにあるものだと思っています。そのうえでいちばん大切なのは、他人に迷惑をかけないことなのかなと。

犬のサイズによって、重みが変わると思う

たとえば、散歩中に他の犬を見て吠える子がいます。小型犬が吠えるのと、大型犬が吠えるのと、どちらも迷惑ではあるけれど、声の大きさも、相手が感じる恐怖もまったく違います。

興奮して走り出してしまう場合も同じです。小型犬なら制御できるし、抱き上げることもできる。でも大型犬だったら、人間が制御できずに引きずられてしまうかもしれない。そのまま相手の犬に噛みついてしまう可能性だってあります。

そう考えると、しつけには「必要性」だけでなく「優先順位」や「重要度」もあるのかもしれません。

もちろん、安全に関わることは別です。呼び戻しや「待て」は、道路に飛び出さないためなど、その子自身の命を守るためのものでもあります。ここは犬種やサイズに関係なく大切だと思っています。

そのうえで、「トイレを100%成功させる」といったことにどこまで完璧を求めるかは、その家庭の事情に合わせていいのではないでしょうか。


これから犬を迎える方へ

はじめてのことだらけで、たくさん不安があると思います。私もそうでした。

ただ、調べた「正解」に自分を合わせにいくのではなく、その子にとって、そして家族みんなにとっての正解を見つけることも、同じくらい大切だと思っています。

もし、実体験を聞ける犬を飼っている友達がいるなら、ぜひ相談してみてください。当時の私にはそれがいなくて、検索結果だけが頼りでした。

そして最後に、我が家の結論を。

トイレの場所は、人間が指定しても叶わなかったので、犬本人に決めてもらいました。

これも一つの正解だったと、今は思っています。

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